京都マラソン

前回の続きで、京都マラソン当日編です。
家を出て、寺町のアーケードを通り、電車に向かいます。
朝の7時のアーケードは誰もいません(笑)。
よかったら、『続きを読む』を押して読んでください。。。
京都マラソン

四条に出て、出発地点の『西京極総合運動公園』に向けて阪急電車に乗ります。
通常「西京極」の駅には、普通の電車しか止まりませんが、この時だけは、特急も急行も全て停車します。

とりあえず、すぐに出るのに乗り込んで、いざ出発!





京都マラソン

電車の中はランナーだらけ。
皆さん靴は、ランニング仕様になってました。





京都マラソン

電車を降りたら、『西京極』の駅は、ランナーで溢れかえってました。
超満員で、改札出るのも一苦労。





京都マラソン

僕は、今回初めてのフルマラソンに参加だって、ずっと疑問に思ってたのが手荷物の事。
出発地点とゴールが違う場所なんで、「持ってきた荷物ってどうするのかな?」って思ってたんですが、出発地点で預けるとゴールまで運んでくれるんですね。
ちなみに、手荷物預けの終了が7時45分だったんで、駅降りてダッシュで持っていってギリギリセーフでした。

ちなみに、画像の右の真ん中辺りに映ってる人は、軽快にピョンピョンジャンプしてアップをしてました。
決してムーンウォークをしてる訳じゃないですよ(笑)。





京都マラソン

そして、僕も軽くアップして暖気完了。
アメリカ買い付けの帰国直後で、ジョギングも2週間以上出来てなく、しかも風邪気味の時差ボケ全開で体調は万全では無かったですが、ビビッて欠場するほどダサい事はないので、僕の信条にしてる『気合い』と『根性』でスタート地点に向かいます。
今回唯一の不安が靴(AIR MAX2012)だって、この日がおろしたてのNEWなんで慣らしが無しなところでした(汗)。
まあ、靴擦れ上等で行くか!

関係ないけど、いっつもジョギングする時はナイロンのセットアップで走ってました。
この当日の格好は、この日が全部初めてなんですが、僕は男なんで、このランニングの「タイツ」というか「スパッツ」チックな物をまさか死ぬまでに履くとは思ってませんでした。
タイツを履くのは、保育園の時以来です(笑)。





京都マラソン

そして、スタートのトラックへ。
順番に並んで姿を遠くから見ると、かなりの圧巻の風景でした。

スタート時は気温6度でしたが、人数が多かったせかい全然寒く無かったです。
この日の最高気温は11度の晴天とまさにマラソン日和でした。
ちなみに、翌日の京都は一日雪が降り寒かったので、天気も味方してくれた大会でした。





京都マラソン

僕のスタートは、このFブロックです。
スタート前は、知らん人同士で「どちらから来られたんですか?」なんて話したり、スタンドから「頑張れよ〜」とかの声援もあり、結構和気藹々な感じでザワザワしてました。
しかし、8時15分過ぎに『東日本大震災』でお亡くなりになられた方々へ、1分間の黙祷がありました。
それまでの雰囲気とは一変して、会場はシーンと静まり返り、ピーンとした空気に包まれました。
それによって、良い意味での緊張感と、ランナー達とスタンドの観客の方々の一体感が生まれ、なんとも言えない感動的な光景でした。





京都マラソン

これが、今回の京都マラソンのコースです。
西京極からスタートして、桂川沿いを北に上がって、広沢の池の横から西大路通り、そのまま北へいって西賀茂周って、北山通りで宝が池、それから鴨川丸太町の平安神宮がゴールの42.195キロです。
この「京都マラソン」の制限時間が6時間で、「東京マラソン」や「大阪マラソン」の制限時間が7時間なんで、それよりも1時間短いです。





京都マラソン

ちなみに、これが「東京マラソン」のコースの高低差です。
スタートから下りで、その後はずっと平坦な道が続くので、好タイムを出しやすいコースになってます。





京都マラソン

こちらが、今回の「京都マラソン」の高低差です。
京都という土地柄的にアップダウンがとても多く、日本で一番キツいフルマラソンのコースと言われてます。

ちなみに、今回の完走率が95%だったんで、かなり真冬に走りこんだ「脚の持ち主」達が参加したと思われます。





京都マラソン

この演奏が終わって、8時30分にスタートです。
15000人のランナーが、順番に西京極を走り出します。





京都マラソン

4キロくらいの松尾大社の辺りから、桂川沿いを上がります。
遠目で見る嵐山の「渡月橋」に向けて走るランナーの姿は、普段決して見ることの出来ないなかなかの絶景でした。





京都マラソン

そのまま順調に進むと、7〜8キロ付近の「広沢の池」の手前でトラブル発生。
「緊急車両」が通るという事で、10分ほどこの状態で足止めされました。
皆さん早く走りたいというのと、この場の状況がまったく掴めないまま時間が過ぎたので、現場はとても殺伐とした空気になってました。
ただそんな中、心無いランナーの方も何人かおられ、「おい、どうなってんだよ、スタッフ(怒)!しっかり仕事しろよ、馬鹿野郎!!」や、「折角、金払って来てんだから、ちゃんと走らせろや、こんボケがぁ(怒)!」とイチビって大声を出す人もいました。
今回の「京都マラソン」の出場が15000人に対して、ボランティアの方々が15000人とかなりの人数の方がお手伝いしてくださっており、また、「東日本大震災」の復興と支援という事も忘れ、自分の事しか考えない勝手な人がいて、とても悲しい気持ちになりました。





京都マラソン

しかし、そんな時に横を見ると、今回の応援大使として参加されてた森脇健児さんがおられました(後ろ向いてる赤い服の人)。
彼は大きな声で、「皆さ〜ん、マラソンの第1回目の大会は大抵こんなもんですよ!どうせ、この京都マラソンのコースでは記録は出ませんよ(高低差がキツイから)!!こんな経験めったにないので、逆に楽しんでくださいね〜!!!」って言うたはりました。
今までピリピリしてた空気感が、一気に穏やかに変わりました。
その後、すぐに動き出し、拍手が起こってみんな笑顔に変わって走り始めました。
この画像は、動き出してすぐですが、笑ってる人も見えるんじゃないでしょうか!?
一瞬で空気を変える事が出来るって、この人(森脇健児)、凄いなって思いました。





京都マラソン

そして、コースを進むと「仁和寺」に到着。
沿道では、ボランティアや応援の方が沢山おられ、小さいお子さんからお年寄りの方まで沢山の声援があり、どれも本当に嬉しかったですが、感動したのはこのお寺のお坊さん達の応援です。

京都らしいというか、なかなかこれだけの僧侶が集まってるところは見ることすらないでしょう。

皆さん、ありがとうございました!





京都マラソン

そして、そのまま「きぬかけの道」を走り、「立命館」を通り、西大路通りに出て、北大路からグルッと周って西賀茂経由で、北山へ。
ここは植物園の辺りで、丁度半分くらいです。

僕は京都の人間なんで、土地勘もあり、距離感も分かるから良かったですが、沿道に画用紙に大きく『ゴールすぐそこ!』って書いてあるのを持ってる人がいました。
僕は「?」って思いながら、少し走ると今度は、『あと1キロでゴール!!』って書いてるのを持ってる人がいました。
僕は「??」って思いながら、また少し走ると最後に、『さっきの2つはウソです(テヘ)!!!』って書いてるのを持ってる人がいました。

「お前ら、朝から何がしたいねん!」って、走りながら笑けてきました(暇か)。





京都マラソン

そして、色々なところにある給水所。
ここは、北山通りを曲がったとこらへんのおばちゃん達で、一個貰って飲んだら、「もう一個飲み!」って言うて、もう一個くれました。
そんで、止まって飲んでたら、「あんた、アメちゃんあげるわ!」って、飴くれました。

俺は子供か(笑)。





京都マラソン

そして、今回の一番の正念場である宝ヶ池の手前の「狐坂」です。
勾配が7%とかなりのキツさです。





京都マラソン

画像では分かりにくですが、流石にかなりの傾斜なんで、ここは歩いてる人もいました。





京都マラソン

後ろのゼッケンには、各自の番号と共に、3種類のメッセージが書かれてます。
内容は、『3.11 忘れない』と『今 私にできること』と『一歩ずつ前へ』で、前の人のそれを見ると、僕も歩きかけましたがなんとか頑張って走りました。

しかし、ここはキツかった。





京都マラソン

そして、国際会館まで行って折り返し。
そこには給食で『八ッ橋』もあり、疲れた体を癒してくれました。
そんで、下りの『狐坂』からの景色は、京都を一望出来て、本当に気持ち良かったです。





京都マラソン

それから、北山通りに戻って、鴨川を南に下がります。
鴨川の道は狭く、かなり詰まってたんで、水飲んだり、『八ッ橋』やミカンやバナナを食べて、少し休憩しながら行きました。
そんで、ゆっくりしてると、またしても、森脇健ちゃんと遭遇。
ここから、少し一緒に走りました。





京都マラソン

そして、鴨川が終わり、東一条から『百万遍』へ。
ここが最後の難関で、心臓破りの坂です。
普段なら大した事ないくらいですが、40キロ走った後のこの坂は死にそうでした。
なんとか走って上って折り返して、東大路へ。

京都大学の横を走るんですが、このしんどさのピークに、沿道で沢山の応援の人がいて、その人たちとハイタッチすると、不思議とパワーが体から沸いてきて、最後まで走れました。
人間って、手と手を合わすとパワーの交換みたいなのが出来るんですね。




京都マラソン

そして、最後は平安神宮の鳥居をくぐってフィニッシュです。
ゴールでは、僕の後ろに写ってる白いハカマの人が握手でお出迎え。

ハカマの人「お疲れ様です。ゴールおめでとうございます!」
僕 「おう、ありがとう!」

その後、
僕 「あのハカマの人、誰や?」
ボランティアの人「京都市長の門川さんです!」
僕 「あ、そやったんや(知らんかった)。」
ボランティアの人「あはは(お前、どんだけ知らんねん)」

って感じでした(笑)。





京都マラソン

森脇さんもゴール。
昔、「ざまKAN」は見てたし、まあ、どっちかといえばそれくらいの印象やったけど、今回の大会でファンになりました。
健ちゃん、お疲れ様でした!





京都マラソン

ゴールの後は、完走メダルを貰います。
タイムは大した事ないけど、普段走れないコースを色々景色見ながら走れ、しんどかったけど楽しかったです。





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そして、最後はフィニッシャータオルを貰って終了。

マラソンって、自分との戦いやから、本人の気持ち次第で練習の時も本番も、手を抜いてサボることも出来るし、死ぬ気で頑張ることも出来る。
でも、だからこそ、自分にウソをつかんと、しっかり頑張りたいって思える。
これって人生と似てる気がする。

僕の仕事は服屋だから、おっさんになって腹出てる体型で、お客さんに『カッコいい』服を勧めるってのも、なんか説得力がない気がするから、何年か前から週に何回か軽くジョギングしてます。
今回はたまたま抽選が当たったから、フルマラソンに参加しましたが、今までは、何十キロも走る事なんかは、勿論無かったです。
で、当選してからのこの日までの3ヶ月は、結構詰めて走りましたが、準備の期間も短かったから、実際は「完走出来るかな?」って少し不安はありました。
「せめて半年くらいは時間欲しいな」とかも思いましたが、「頑張ろう」と集中して始めれば結構いけました。
で、今回思ったのは、何でも『始めるのに遅すぎるって事はない』という事でした。

第一回大会に夫婦で出て、二人とも5時間くらいで完走出来た事は、本当にラッキーで、良い経験になったと思います。


終わった直後は、「もう二度と走らんわ」って思ったけど、不思議と少しするとまた走りたいなって思う(だから俺はまだ走り続けるけどね)。



次は、ガチで走ってサブ4(3時間台)狙おかな。